六角坂(ろっかくざか)
「六角坂 は上餌差町より伝通院の裏門の前に出る坂なり、古くより高家六角氏の屋敷の前なる坂故にかくいへり」(『改撰江戸志』)とある。
『江戸切絵図』(万延2年(1861)の尾張屋清七板)をみると、この坂が直角に曲がっているあたりに、六角越前守の屋敷があったことがわかる。
餌差町は、慶長年間(1596~1615)、鷹狩りの鷹の餌となる小鳥を刺し捕らえることを司る「御餌差衆」の屋敷がおかれた所である。近くに歌人・島木赤彦が下宿し、『アララギ』の編集にあたった「いろは館」があった。
-郷土愛をはぐくむ文化財-
東京都文京区教育委員会
昭和63年3月